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2009-01-05

焼きいもで祈願する三富の初詣

 所沢の初詣と言えば、所澤新明社山口観音(金乗院)狭山不動尊と言ったところが有名だが、中富の多聞院も、それなりの人手で賑わう。

P1000738_2.jpg 多聞院と言えば、春のぼたんで有名だが、この地域の歴史と密接に関わる寺でもある。

 この地域は元禄9年(1696年)に川越城主・柳沢吉保によって拓かれた開拓地で、この中富に上富・下富の三か村を併せて「三富開拓地」と言う。現在も遺る地割(区画)は、「三富開拓地割遺跡」として埼玉県の史跡に指定されている。多聞院は開拓の際、入植者のよりどころとして建てられたものだ。

 そのお隣の神明社も多聞院同様、宝暦11年(1761年)に開拓民の鎮守の社として建てられたもので、「富(とめ)の神明様」として親しまれてきたという。元は一体だった両者は明治初期の神仏分離令で組織と財産は分けられたものの、今でも境内にはっきりした区切りはなく、神社と寺をはしごできるという、いかにも宗教にこだわりのない日本人的参詣が可能になっている。


 その神明社の一風変わった正月の風景が、毎年元旦と2日に行われる「焼きいも祭 いも神様報恩感謝祭」だ。2日間で3000本の焼きいもが参詣者に振る舞われる。
P1000724.jpg P1000726.jpg

P1000727.jpg いもと言えば、お隣の「川越いも」が有名だが、実はその発祥はこの三富地域。川がなく水利が悪いうえに、栄養分が少なく水はけの悪い関東ローム層(赤土)が広がるこの地域の開拓は当初、大変困難を極め、ヒエ・アワぐらいしか収穫できなかったそうだ。

 そこで寛延4年(1751年)、隣の南永井村の名主・吉田弥右衛門が、そんな土地でも良く育つというサツマイモの種いもを上総国(千葉県)から取り寄せ試作してみたところ、これが成功し、この地域に広まったという。当初は飢饉用として育てていたが、後には江戸で流行った焼きいも屋用の商品作物にもなり、貴重な現金収入源ともなったそうだ。

P1000728.jpg 神明社では2006年12月、そんな川越いもの作り始めから255年を記念して、甘藷乃神(いものかみ)をまつる社を建立した。お祭りは、この甘藷乃神に感謝するとともに、この地にいも作りをもたらした弥右衛門と、関東のいも作りの始祖といわれる江戸中期の儒学・蘭学者、青木昆陽の功績を讃え、地域の歴史を文字通り噛みしめるというのがその趣旨だ。

 お祭りでは、いもを貰った参詣者が次々と社前に置かれたいも型のオブジェを撫でていた。立ち働く氏子の一人に聞いたところによると、このオブジェは「なでいも」と言い、撫でることで、サツマイモのたくましい生命力にあやかって、健康や家内安全、子孫繁栄が祈願できるそうだ。

 初詣に付きものと言えば普通は甘酒だが、来年は焼きいもを目的に出かけられてみてはどうか。


             P1000734.jpg
             多聞院の身代わり寅。災いを託して納める。

■三富地域の歴史
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theme : 埼玉県
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